第42章 失踪(1/1)
本文は日本語能力試験対策(聴解篇)を対象に、会話含意理論を用いて、日本語聴解の会話文を分析するつもりである。会話含意理論には、協調の原理、会話含意が含まれている。日常生活には、他人とコミュニケーションをする時に、お互いに意思疎通のためによく相手の言ったことを考慮に入れ、それで、その会話がスムーズに進行できる。だが、ある時には事情が違った方向にいく。例えば、相手がある話題を回避するために、相手の会話の内容を考えずに、そのまま新しい話題にする。それは協調の原理を違反する状況である。
実は日本語聴解試験には、難易度のバランスを把握するために、その聴解の答えがそんなに簡単に見つけるものではないとされている。日本語能力試験対策の第二章では、日本語能力聴解試験における問題のパターンを紹介した。本文は主に課題理解、ポイント理解、統語理解などのような会話文に目線を投げ、男性と女性との会話を通して、会話含意理論を近い、聴解のテクニックを分析するつもりである。
キーワード:聴解;日本能力試験対策;会話含意理論;協調の原理
目次
はじめに
日本語能力試験は我々日本語学習者にとって決して不馴れなものではない。日本語を学ぶ初期には、我々はいつでも日本語の語彙力、読解力、聴解力などに一生懸命に力を入れ、自分の腕を磨いて、抜群になれるように努力している。我々外国語の日本語勉強者達には、一つの普遍的な問題がある。その問題が大体共通的な問題であり、一握りの勉強家を除いて、残ったみんなはこの問題がある。それは我々の聴解力や口語より、書面上の読解力の方がさらに優れた。なぜこうなるというと、やはりこれは我が国の特色――試験対策教育のせいと言っても過言ではないだろう。中国は世界二位の人口大国であり、人数の基数が大きいので、人を区別するには、最も公平的な方法は筆記試験しかない。だから、我々は幼児期からずっとこういうような教育を受けている。それが故に、丸暗記というのは我々が試験に対するよく用いられる方法の一つである。聴解力が比較的に苦手なものと言っても理解できるものである。
通常な日本語の聴解練習というと、学生達のレベルを上げるために、先生達はよく繰り返して録音を再生する。これで、聞きにくい内容を聞き取り、それで、正解率も上回るようになる。しかし、それはとことんまで表面上の方法であり、病根を絶やす方法とは言えない。では、本文は語用論に手を出し、会話の源から学生達が聴解を練習する時の原理を説明し、症状に即した薬を処方するという諺がいったように、病巣を摘出する。
実は聴解の正解率はその聴解内容における一つ、二つのキーワードに関わっている。正解ができないなら、その一つ、二つのキーワードを聞き逃したかもしれない。本文は会話含意理論、協調の原理、丁寧さの原理という三つの原則に注目し、日本語能力試験における聴解の原文を分析してから、聴解練習の秘密を解かす。対話がスムーズに進行しているかあるいは難航しているかによって、その対話の感情的趨勢が把握でき、キーワードも比較的に簡単に見つけるようになる。学習者達にも良い影響があり、今後の勉強にも役に立てる。
第一章先行研究
1.1研究の目的と創意点
1.1.1研究の目的
我々言語勉強者には、読解能力、語彙能力などの能力の他に、聴解能力も重要な能力である。聴解能力の多少は単に日本語能力試験や実用日本語検定などの試験に良い得点を得るのではなく、日本語母語話者たちと交流する時には、相手の意思が通じれ、自分が表したい内容も考えているようにペラペラしゃべることも聴解が設置されている意味である。聴解能力が低いなら、情報が輸入する時にはすでにスムーズに進行していないので、輸出する時には問題がないわけにはいかないと言える。
日本語の初心者達にその日本語を学ぶ目標が問われると、多くの初心者達は必ず将来日本語の通訳や翻訳になりたいと答える。それでは、日本語の通訳や翻訳になるために、最も大切なことというと、やはりこの聴解能力の高さである。翻訳はよく書面上の翻訳をしているから、聴解能力との関係はあまり近かないが、通訳として、聴解能力にも問題があるとは想像にできない。だから、聴解能力に関する研究は必要な研究である。
本文は会話含意理論を応用し、日本語聴解の会話文を分析するつもりである。これに通して、日本語聴解の秘密をさらに解かし、語用知識で聴解能力をあげると主旨している。聴解はただ語彙力の試験ではなく、その会話への理解力の試験でもある。だから、会話含意理論はその受験者達の理解力の進歩にも役に立てるかもしれない。
1.1.2研究の創意点
日本語聴解試験に関する研究は少ないとは言えないが、多くの研究はその聴解のテクニックに注目している。例えば、予測意識が聴解能力への影響とか、聴解試験の進行中において受験者の心理活動などは聴解に影響を与える要素に手を出す。他には、聴解の教え方に力を入れる。任務型の教え方を応用するとか、協力的学習を応用するとかなどがある。それに、聴解授業の現状を対象に研究する学者もいる。本文も先行研究と同じのように日本語聴解試験に研究するつもりだが、会話含意理論を用いて、日本語聴解のテクストを分析するのは初めての挑戦である。その他に、日本語能力試験対策を対象にし、研究することももう一つの新しい点である。本文はただ会話含意理論を用いて、会話文そのものを分析するのではなく、聴解の正答に関わっているキーワードに重点を落ち、研究するつもりである。キーワードというと、文法も語彙も含まれていて、その考察の視点がかなり多いようである。日本語聴解試験への研究もさらにできるかもしれない。
1.2先行研究:
1.2.1国外における研究
日本語能力試験に関する資料がたくさんあるが、その聴解に関する研究はあまり多くない。では、昔の研究を踏まえて、その日本語能力試験における聴解の原文の分析をする。
尹松は「中国における日本語の聴解授業の実態と課題――4大学の担当教師へのインタビューを通して」で、主に四つの面から日本語能力試験の聴解を研究した。それはカリキュラムの設定、授業の指導法、指導教師の資質、学生自分の聴解力である。そして、以下の結論を出した。日本語を学ぶ初期に聴解の授業を設置しないことが学生の聴解に良い影響がない;学生の聴解力は学生自分の知識に関わっている;教師達の重視度が高くなると学生達が聴解への重視度も高くなると述べた。
谷誠司は「日本語能力試験「聴解」問題は現実の日本語使用場面をどの程度を反映しているか:テクストの質的分析を通して」で、場面を五つにわけ、つまり、状況、人間関係、機能、トピック、テクストと言う五つの面から日本語能力試験問題を分析した。状況というと、私的生活?個人、外出先?社会的、教育、職業、メディア、不明などの種類があり、これは上位概念であり、私的生活?個人には自分の家、寮やアパート、ホテルという中位概念がある。外出先?社会的には公共の空間、公共交通機関、商業、医療?育児機関、スポーツ施設、文化施設、社交場、宗教、旅行?観光、訪問先、安全?保全、公共機関という中位概念がある。教育には公的学校、各種学校がある。メディアにはテレビ?ラジオ、電話?電子メール?手紙という中位概念がある。こういうように状況、人間関係、機能、トピック、テクストを分類してから、聴解における各場面の確率を明らかにした。それで、JLPT「聴解」のテクストは、「機能」の点で観念的機能に偏っていること、JLPT「聴解」が「意味の理解」を重視していることの現れであるという結論を出した。宏观经济爸爸姐姐好看很愧疚
楊元は「聴解テスクにおける問題解答に見られるストラテジー--中国語母語話者国内外学習者の比較を通して」で、聴解能力に影響する語彙、文法、作動記憶、音声識別などの面から調査を行った。結果として、実験対象の両グループは「注意のコントロール」、「排除法」、「解答に対する自己判断」、「問題の確認」、「背景知識などによる判断」、「推測」、「印象法」という七つのストラテジーを使っていると述べた。それに、テキストが理解できない場合には、間違ったキーワードで誤答を出したこともわかった。「推測」は有効的な方法の一つであると分析した。
小野里聡は「日本語能力試験1級と上級日本語学習者から見える課題――中国人留学生の事例から」で、日本語能力試験における出題の類型を分析した。聴解について、「文が少し長くなる、スピードが上がることはもとより、語彙の不足によっても理解度が下がる」と論じた。それに、「語彙は、留学生の母語が日本語ではない点を配慮するにしても、量的、質的にまだ課題がある…1級合格は、‘文法的な<機能語>’の識別はできるとしても、基本的な文法項目や語彙については量と理解の点で不十分
馮千は「标记性理论于日语初级听力教学的研究」(「標記理論において日本語初級聴解教学の研究」、筆者訳)で、第二言語習得理論における標記理論を用いて、日本語学習者の聴解学習を対象に、音の弁別、フリーズ、センテンスにおける困難を考察した。研究の結果から見れば、音節の弁別には母語方言から受ける影響がある。特に「ラ」と「ナ」の弁別である。フリーズなら、主に記憶の欠失が原因である。センテンスの聴解練習には、学習者達はアニマなどのセリフに大きな興味を持っているので、その勉強の難しさが低くなる。それに対して、学習者達は予測の能力や連想の能力に欠けているので、習得の状況にはあまり良いことではないようである。